2013年3月24日日曜日

キプロスショック。

写真は、昨年の12月にパリでユーロを使い買物中の図ってことになるのだが、アベノミクスで円安に振れた今、すこしの揺り戻しとゆーかプチ円高の可能性を対ユーロで示現しつつある原因が、現在起こっているキプロスショックである。
トルコの南、エーゲ海に浮かぶ小島に約90万人が住んでいる。これがキプロスで、元々はイギリス領だったらしい。とゆーことはタックスヘイブンかと思い付き、調べてみたら案の定、半分当たっていて、法人税を低めに設定し金融立国として食っていこうとゆースタンスの国のようだ。なんだか、アイスランドに似てるねぇ。
もう1回、元に戻って説明すると、この国は高級リゾート地としても成功を収め、GDPの20%超を観光で稼ぎだしていたものの、もー少し楽に食い扶持を賄おうとして金集めに奔走した。結果、紆余曲折を経て2008年以来、5年の歳月を閲し、ユーロのお荷物となってしまった訳だ。現在、1200万円を超える高額預金者から20%の預金をハネる、言ってみればプチ徳政令みたいなテイタラクに陥っていて、民衆がパニクってるとゆー状態だ。
正確に言うと、まず第一段階で、EUがキプロスに1兆円を支援する条件として、国内の銀行預金から7000億円を徴収する案に沿って、表向き合意した筈が、キプロス議会でこの法案が否決され、また振り出しに戻った感がある。現在、第二段階としてベルギーのブリュッセルにおいて12ヶ国の財務相が集まり、厳しい協議の最中にある。

ところで、キプロスの特殊性とゆーか脆弱性について述べておくべきだろう。当初、なんと4.25%だった法人税率を外圧により10%まで引き上げて譲歩し、キプロスは欧州委員会に擦り寄ったものの、10%とはいえ、それは破格の法人税率であり、しかも、対ロシア向けに超低率の租税条約を結んだため、キプロスに持ち株会社をつくった上でロシアやウクライナに投資する欧米企業が後を絶たなかった。投資資金が集まり、結果、キプロスのGDPも拡大した。
一見、それは成功したかに見える完全無欠のスキームのよーであった。しかしながら、市中銀行がギリシャ国債を大量保有していたこと、そしてニューマネーの枯渇により事態は急展開。右肩下がり穴子下がり(私の造語)になり馬脚を現した。
実際、今月18日の時点で、キプロス国内のすべての金融機関から預金引き出しが停止された。銀行部門救済のため、必要だったお金は2兆2000億円。我が国であれば、屁のよーなヴォリュームの資金だが、キプロスのGDPは、たった2兆円しかないとゆー現実。EUはキプロスの銀行部門を救済することで、結果的に預金者の大部分を占めるロシア人富裕層を助ける腹がなかったため、欧州中央銀行は公的資金の投入を見送り、自分のケツは自分で拭けとばかりに黙視した。結局、キプロスは預金封鎖を実施、自国預金口座から抜いたお金で、所謂、損失補填を余儀なくされる方向だ。
ところで、私の願いは、第2第3のキプロスショックみたいなミニ恐慌が続き、ユーロ安を惹起、加速させ、私が再び優雅なヨーロッパ旅行に旅立てる為替環境を国際金融情勢が後押ししてくれることである。わがまま?

ことほどさように、私は円高とゆーか、円を換金することでギヤリング効果の出る外遊が大好きなのだ。赦し給え。

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