2012年11月10日土曜日

この国。

上の写真は震災直後の折れ曲がったJR常磐線なんだけどー、最近、常磐線に限らず、電車に乗っていて気付いたことを記しておきたい。通勤時に使う常磐線と山手線の座席に座っていて感じたのだけれど、横に7人掛けの座席があって、昔やってたお見合い番組のフィーリングカップル5対5みたく、相互に7人が車両の中で向き合う格好になった。こーゆーケースは多々あると思う。
合計14人が7対7で座っているのだが、ぼんやりと観察してみると、そのうちの少なくとも10人がケータイもしくはスマホを弄っていることに気付く。外の景色も見ず、ましてや隣の人とのコミュニケーションをとるなんてこともなく、老若男女が各々のディスプレイに見入ってしまっている。ゲームをしてるのか、イヤホン使用で音楽を聴いてるのか、メールをしてるのか…。
正直、これは気持ち悪い光景なんじゃないか…。
普段からこんな感じで、このまま時間の経過とともに、これらの悪習が習慣化されていった場合、日本国民のコミュニケーションスキルは著しく停滞するか下落するかのどちらかに帰結するんだと思う。
アメリカのスパイのようでもあった韓国出身のニュースキャスター故・筑紫哲也氏が、番組「ニュース23」の中のコーナー「多事争論」で、「この国は」と、したり顔で薀蓄を語っていたことを想い出す。彼は半分外国人であったので、日本のテイタラクがよく判別できたのだと思うが、私も最近は外国に行くことが多く、外国人と日本人の比較をしてしまうことが多い。この日本の日常の、電車の車両内で起きているエキセントリックな光景を冷静にウォッチしてみるにつれ、私は驚きと嘆きを禁じ得ないのだ。
台北や上海やソウルやヴァンクーヴァーの地下鉄やスコットランドの長距離列車の中でも、多数のパッセンジャーが、このよーな悪癖に染まってしまっていることはなかったし、今後も絶対に、起こらないと思う。ヒューマンリレーションが稀薄化し、人格がロボット化した日本人に明日はあるのだろうか?
この国を憂う。

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