2011年2月26日土曜日

チュニジアの昼。

ジャズのスタンダードにチュニジアの夜って曲があるけど、今日のタイトルはチュニジアの昼。
今、アフリカ大陸の北部で展開されている民主化とゆーか、国民主権化の動きを最初に惹起したのが、チュニジアの失業中の26歳の青年、ムハメド・ブアジジ氏であるとゆーことはそれほど知られていない。
彼は生活のため、もっとわかりやすくゆーと、日々の糧を得るため、露天商をしていた。商品は果物と野菜。みかじめ料とゆーか、警察への賄賂を払っていなかった彼は、ある日、女性警察官に果物と野菜と天秤を没収されたうえ、白昼、衆目の中、平手打ちをされたらしい。
イスラム世界では概して女性の地位は低い。しかし、警察官となると日本の比ではないくらいの居丈高だろう。彼のプライドはズタズタにされ、結果、彼は抗議の焼身自殺を選んだ。ここで問題視しないといけないのは、このことが全く、或いは殆んど現地で報道されなかったとゆーことだ。しかし、インターネットのなかった時代なら黙殺されていたこの人道的事件を、一般大衆は決して見逃さなかった。
チュニジア発の民衆の蜂起はアルジェリア、リビア、エジプト、ヨルダン、サウジアラビア、イエメンと北アフリカはおろか、アラビア半島にまで伝播して現在に至る。小麦の値上がりに起因する目先の食い扶持への不安と将来に対する漠然とした希望の無さは、貧困層を中心に、これまで以上に伝染していくだろう。そして、この動きがアジアに向けて東進してくることは間違いない。
ところで、金閣寺と銀閣寺を傘下に置く相国寺の有馬ナントカってゆー管主が脱税したとゆー最近のニュースを思い出したけど、実際、富と権力の集中が長期化すれば、それらは間違いなく腐敗し腐臭を放つ。エジプトのムバラクやリビアのカダフィーだけが悪いのではない。そーゆー人たちが世界中にいっぱいいるのが現状だと思う。
写真はチュニジアの国花、アカシア。ムハメド・ブアジジ氏のご冥福をお祈りし、各国の民主化を歓迎したい。

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